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FI文庫

不動産

Real Estate Investing for Dummies
★★★★★ (5ポイント)
著者: Eric Tyson, Robert S. Griswold
Real Estate Investing for Dummies

不動産投資の全体像をすべて詰め込んだ本。不動産投資の利点と欠点の説明から始まり、地域選び、物件選び、価格交渉、資金繰り(Financing)、購入決定、維持管理、そして売却戦略まで、不動産投資をした場合に必要なほとんどの内容を含んでいます。余計なPage Fillerがないので、B級の投資本のように読んで無駄になる部分がほとんどありません。逆に内容をしっかり理解するにはそれなりの集中力が必要です(物語のようには読めません)。

この本はかなり現実的な投資方法を提案していて、インフォマーシャルや一部の不動産投資の「プロ」が提案している自己資本を使わないで購入する方法や、すぐにお金持ちになれると謳うものとは一線を画しています。随所にこういったインフォマーシャルの問題点を囲み記事で説明しており、現実的な不動産投資はそういったものとは何が違うかが説明されています。

不動産投資を総合的に説明した本なので、まだ不動産投資をしたことがない人、これから不動産投資をしようとしている人、すでに投資していても不明な部分がある人などに向いています。しかし、概要は分かっても詳細を知りたい場合、例えばSeller Financingや税金の詳細などは、それぞれ別に勉強する必要があるでしょう。この本は不動産投資を総合的に進めていく上でのガイドラインと言えます。

Rental Houses For The Successful Small Investor
★★★★☆ (4ポイント)
著者: Suzanne P. Thomas
Rental Houses For The Successful Small Investor

著者は、5軒の賃貸住宅を持てば、不自由なく暮らせるようになりますよ、といっています。賃貸住宅がなぜ良いのかというモチベーションから、利益率(Rate of Return)やLoan、日々の管理まで賃貸住宅を持つ上での必要事項が網羅されています。Lease Agreementをどのようにするか、1031 Exchangeなどのトピックもカバーされ、賃貸住宅投資の全容が分かりやすく解説されています。

この著者はARM(Adjustable Rate Mortgage =変動金利住宅ローン)を活用して毎月のキャッシュフローを上げていく方法を推奨しています。実際に本人が実行して30代にしてSemi-Retireしたそうです。

どの不動産投資の本にも共通して言える事ですが、不動産投資で普通の人がリタイアできたのは80年代までに始めた人で、90年代以降は、すぐにPositive Cash Flowを実現するのは難しいと思います。それでも、賃貸住宅がどのような仕組みで投資として向いているのかが分かるように書いてある良書です。

What Every Real Estate Investor Needs to Know About Cash Flow
★★★★☆ (4ポイント)
著者: Frank Gallinelli
What Every Real Estate Investor Needs to Know About Cash Flow

不動産投資を行う際に必要な数字の扱い方を解説しています。単純な利息計算から始まり、賃貸物件特有の指標であるGRM(Gross Rent Multiplier)、収益性を見る重要な指標のNOI(Net Operating Income)など不動産ならではの数字が出てきます。また、Cap Rate(Capitalization Rate)やIRR(Internal Rate of Return = 内部収益率)、キャッシュフローとその現在価値など、財務指標として一般的で、かつ不動産投資でもよく使われる数字を説明しています。

計算があまり得意で無い人でも分かりやすいように解説しようと言う努力が随所に見られ、こういった数字を扱ったことが無い人にも分かりやすいものになっています。また、財務や会計を少し勉強した人でも、不動産投資固有の考え方で書いてありますので、計算式は同じでも実際にどのように使われるかが分かって面白いでしょう。

不動産投資をする人なら、ここに出てくる数字は自由に扱えないといけないですね。そのために著者のウェブサイトでExcelのサンプルがダウンロードできるようになっています。ただし、Excelの関数の説明は本書では全く出てきません。自分で投資をする場合は、サンプルよりも自分でExcelシートを作った方が便利です。このサンプルからだけでは、Excelを使いこなすには物足りないでしょう。

あえてこの本の欠点を上げるなら、住宅ローン(Mortgage)の詳細な計算が出ていないことです。Mortgageの計算はAmortization(償却)を考慮しなければならず、複雑になりがちです。そのため、Excelを使って分かりやすくすることが必須なのですが、例題は簡単な場合だけに限られています。

とは言え、総合的に見て良書と言えます。不動産投資の数字をまとめて正しく把握しておこう、という人にはお勧めです。

The Real Estate Investors Tax Guide
★★★★☆ (4ポイント)
著者: Vernon Hoven
The Real Estate Investors Tax Guide

家を売るとき、投資物件であっても自分の家であっても税金は気になります。この本では家を売るときの課税ルールから始まり、Like-Kind Exchange(1031 Exchange)、購入したとき/保有しているときの税金、そしてPassive Income Lossと、およそ不動産投資をやっている人が気にするであろう税金の事について書いてあります。

詳細な説明が1つ1つのTax Codeについてあり、具体例を数字で示して分かりやすいものにしてあります。さらに普通の住居だけではなく、FarmやHome-Officeといった自営業の人が気になる話題も取り上げています。

記述は非常に細かいものになっていますので、自分が必要なところを斜め読みし、具体例で感じを掴むという使い方が良いでしょう。1998年に改版され、1997 Tax Actの内容を含んでいます。細かすぎるのが難点で、同様の書籍で他に気に入ったものがあればそれでも良いでしょう。

何回も更新されているようで、最新版は2005年5月のようです。リンクは2003年のものです。

Home Buying For Dummies
★★★☆☆ (3ポイント)
著者: Eric Tyson, Ray Brown
Home Buying For Dummies

一軒家からコンドミニアム*1までカバーし、物件購入の 前の段階から購入後のことまで、詳細に解説してあります。家を買う前に考えるべき事、資金準備、物件選び、価格交渉、Mortgage(住宅ローン)の申請、物件登記手続、購入後の保険などまで、1つ1つのテーマについて業界の裏表をバッチリ記述。とても詳しく書いてあるので、頼り甲斐があると言えばありますが、詳しく書き過ぎているとも言えます。「こうして良いエージェントを選べ」「インスペクター*2はこうじゃないと良いインスペクターとはいえない」「Mortgageはこんな風に損する事があるので気をつけなさい」と事細かに 理想的な物件購入方法が書いてあります。ところが、この本に書いてあることを、実際に購入する際に全て実践するのはほとんど不可能でしょう。普通の人は家を買うだけでもめったに経験しない緊張することですが、これだけ「理想像」を見せつけられると、余計に萎縮してしまうかもしれません。最低3人のエージェントに会い、住宅ローンエージェントも慎重に問い合わせ、不動産専門の弁護士を選び、保険会社を慎重に選び・・・などとしてたら時間も掛かりますし、そもそもそんなに完璧なエージェントやローン会社なんてなかなか見つからないですよね。自分のやっている事とこの本の「理想」の購入パターンとのギャップに悩んでしまう人もいることでしょう。また、余りにも1つのステップごとに詳しく書いてあるために、物件購入の全体の流れが掴めません。もう少し簡単に全体の流れを押さえてから、自分に必要なステップだけ詳しく読むのがいいでしょう。資金調達やローンなどお金の事については 投資、家計、貯蓄関連セクションで紹介した The Road To Wealthを読んで全体像を先に掴むといいと思います。

Buy And Hold - 7 Steps to a Real Estate Fortune [ABRIDGED]
★★★☆☆ (3ポイント)
著者: David T. Schumacher
Buy And Hold - 7 Steps to a Real Estate Fortune [ABRIDGED]

不動産を特別なテクニックなしに、普通のリストプライスで買って、長期間所有することでIncome Generating Assets(不労収入になる資産)にしましょう、と言う内容。私はテープで聞いたので要約版ですが、内容は不動産投資を真剣に考えてる人には面白いと思います。ただし、話は著者が不動産投資で資産を形成した60〜70年代が中心ですので、本当に同じ戦略が今も、今後も通用するかは各自が判断しないといけないでしょう。 また、数字がたくさん出てくるのでテープで聞くのはあまりお勧めできません。過去の例として、計算の仕方の勉強のため、不動産投資の考え方の基礎を勉強する、などの目的なら本のほうが値段も安いし、良いのではないかと思います。

Nothing Down for the 2000s
★★★☆☆ (3ポイント)
著者: Robert G. Allen
Nothing Down for the 2000s

「for the 2000s」と付いているので、2000年以降の動向を反映した、何か特別な事を言ってくれるのかと期待しました。しかし、目的意識を持つように、といった自己啓発的な部分が追加されているだけで、後は普通の「Nothing Down本」と言えます。Nothing Downのテクニックを、一通り説明してくれます。こういったテクニックを全く知らない人には、読んでみる価値があるでしょう。

Robert AllenのMultiple Streams Of Income もそうですが、投資のための話だけでなく、自己啓発的な話が多く入ってきます。もちろん、彼の信念に沿ったものですし、良い話なのですが、知っている人には冗長な部分と言えます。

このレビューはCD(要約版)を元に書きました。

世界にひとつしかない「黄金の人生設計」
★★★☆☆ (3ポイント)
著者: 橘 玲
世界にひとつしかない「黄金の人生設計」

日本の不動産(と住宅ローン)、年金、保険について、業界の内部から告発したとも言うべき内容です。日本にずっと住むのなら、こういった金融商品の中身は理解していないといけないでしょう。アメリカ在住の人が読む必要はありませんが、アメリカでも同様の金融商品があり(というより、日本がアメリカの金融商品を真似している)、「騙されない」ためには、同じような知識が必要となります。

年金や保険商品に関して言えば、先進国ではどこでも似たような状況なのでしょう。これらの商品を買う場合は、細心の注意と、その商品の知識が無ければなりません。しかし、現状はセールスパーソンのトークに釣られて買う人がほとんどです。しかも、日本でも銀行での販売が解禁になり、特に高齢で小金を持っている人(日本では高齢であれば、退職金などある程度の資産を持っている人が多い)をターゲットに積極的に販売しているようです。しかし、日本人は今まで「資産運用」ということを普通は知らずに過ごせた国でした。それが変わった今、逆に資産運用を知らない人が食い物になっています。この本はそれを少しでも食い止めよう、という正義感から書かれた本なのかもしれません。

不動産の記述に関して言えば、日米で背景が違うこともあり、同じものは在米の人には当てはまらないこともあります。しかし、それ以外の年金や保険は、細かい制度などの違いを除けば、現状は同じようなものです。こういった分野に興味がある人、日本在住の人、いずれは日本に帰国しようと思っている人などは、機会があれば一度、読んでみることをお勧めします。

The ABC's of Real Estate Investing
★★☆☆☆ (2ポイント)
著者: Ken McElroy
The ABC's of Real Estate Investing

Real Estateとなっていますが、著者が実際に行っているアパートへの投資しかカバーされていません。そのため、アドバイスの内容も小規模な投資ではなく、大規模なアパート投資を前提に書かれています。いくつもの棟がある大型アパートプロジェクトはどうやって行われているのだろう、と興味のある方は読んでみるといいかと思います。

Rich Dadシリーズのいつもの癖ですが、1/3〜1/4くらいのページ数で説明できる内容を冗長な文章や、回りくどい言い回しでページ数を長くしています。もし、小規模(10部屋以下)のアパートや、一軒家への投資を考えているのなら、他の本(Real Estate Investing for DummiesWhat Every Real Estate Investor Needs to Know About Cash Flowなど)のほうが始めやすいと思います。

*1 : 日本では「マンション」と呼ばれてるものがアメリカの一番「Condominium」に相当します。ちなみに、英語で「Mansion」と言えば大邸宅の事。「日本でワンルームマンションに住んでいた」と言ったら「ユーモアのセンスがあるね」と言われた事があります(^^;
*2 : 物件購入前に家の状態を調べる人。欠陥などを見つけてもらいます。
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