2008年までご愛顧いただいた「目指せFI」ウェブサイトは2009年、「FI Planning」として全面リニューアルいたしました。

今後は新ウェブサイトをご利用いただきますよう、お願いいたします。

www.fiplanning.com

FI文庫

読み物

eの悲劇―IT革命の光と影

著者: 幸田 真音
eの悲劇―IT革命の光と影

52歳の警備会社勤務、篠山孝男が巻き込まれる4つのストーリーです。急進するIT企業、ちょっとした情報で乱高下する新興企業、2000年問題などの短編が1冊になっています。同じ主人公のストーリーですが、意図的に時系列になっていないところが面白いです。

ビジネスや金融を背景に、現代の日本を反映する、少し寂しく、切ない情景が描かれています。かといって本当の悲劇ではなく、1篇を読み終わるごとに、少しホッとさせられると同時に、登場人物の哀愁が漂ってきます。

偽造証券

著者: 幸田 真音
偽造証券

ニューヨークを舞台に、在米邦銀で行われた不正を主人公の女性が暴き出そうというストーリーです。偽造された証券がキーになりますが、女性著者が描く女性主人公だけあって、女性の視点でさまざまな情景が描かれ、経済小説というより、ミステリーとしてよくできた作品です。

アマゾンの評価を見ると、ミステリーあるいは経済小説としても評価は今ひとつです。しかし、私にとっては難しすぎないストーリー展開がちょうど良かったです。「そんなこと、普通の人はしないでしょ?」という、ちょっと無理な展開も、テレビドラマを見ているように自然に流れていきました。

日本国債〈上〉

著者: 幸田 真音
日本国債〈上〉

株式と比べて一般の人には馴染みのない日本国債。しかし国の借金でもある国債の発行は、日本の国自体の運営に無くてはならない必要悪とも言えます。そんな日本国債を瞬時で何億円も売り買いするディーラーに降りかかるミステリー。改訂で国債に関するデータを全て最新のもの(当時)にしたという著者の気合が伝わってきます。国債取引を舞台にしていますが、ストーリー全体としてはどこで誰がつながってくるのかスリリングなものに仕上がっています。

Amazonのレビューでは厳しい意見も多く、確かに小説としてはもう1つ高い完成度が欲しいところです。それでも、上巻を読んだあと、早く下巻を読みたくなり、一気に読みきってしまうほどの面白さがありました。

マネー・ハッキング

著者: 幸田 真音
マネー・ハッキング

外資銀行のディーリングルームで働く女性主人公がふとしたきっかけで出会った仲間と繰り広げるマネーゲーム。驚くべきところは、この作品が1995年に書かれたと言うこと。インターネットを使ったハッキングが目新しかった頃に、それをテーマにして経済小説を書き上げた手腕はすごいと言えます。

ストーリーはドラマチックにとんとん拍子で進み、「あれっ、このままではあっけなく終わってしまうのでは?」と思い始めた頃に更なる展開が。銀行が扱うバックオフィス(事務処理)と、華やかなディーラーとの対比が印象的で、業界の実態を見たような気分になります。

Copyright (c) 2002 - 2008 Nobu - All rights reserved.