2008年までご愛顧いただいた「目指せFI」ウェブサイトは2009年、「FI Planning」として全面リニューアルいたしました。

今後は新ウェブサイトをご利用いただきますよう、お願いいたします。

www.fiplanning.com

住宅

1. オファーを出す

欲しいと思う家が見つかったら、オファーを出します。基本的にはいくらで買うか、というのが重要ですが、それ以外にも、クロージング日時、含まれる家電類、引渡し前に行う修理、インスペクションで不具合が見つかった場合にキャンセルできる権利(Contingency Clause)などを決めます。例えば「3日以内にインスペクションを行い、その際に修理に$500以上掛かる不具合が見つかった場合はキャンセルできる」といった内容です。これ以外にも自分が入れたければどんな付帯条件でも入れることができます*1

売り手はオファーに対して、1.オファーを受け入れる(Accept)、2.オファーを拒否する(Reject)、もしくは3.カウンターオファーを出す、のいずれかをしなければなりません。

オファー=値引き交渉

オファーを出すということは、その条件が受け入れられたら必ず買います、ということです。値引き交渉ができるのはこのオファーを出すときだけです。ここで値引き交渉のテクニックをできるだけ使って安く買おうとする訳ですが、相手も同様にできるだけ高く売ろうとしてきます。この価格交渉を本気でやろうとする人は交渉(Negotiation)に関する本の1冊でも読んでおけばかなり有利になるでしょう。

オファーは価格交渉なのですが、金額以外の条件を交渉して自分の希望価格にさせる事も可能な場合があります。有能な不動産エージェントならそれとなく、売り手のどこを突けば希望価格に近づくか、教えてくれる場合もあります。価格以外の要素としては、クロージング日を相手の希望に沿って設定する、必要な修理を自分で行う、事前にローンを確保しておく、などなどさまざまなものがあります。もし、手がかりが余りなければ、最初はすべてこちらに都合がいい状態で、本当にこの価格ならお得!と思う額で提示してみましょう。Rejectされたら、1つずつ、条件や価格を緩くしていけば良いのです。どうしてRejectされたか、不動産エージェントに聞いてみてもいいでしょう。カウンターオファーが来たら、それをこちらが受け入れても良いし、さらにオファーを出す事もできます。相手にRejectされると、「どんな条件なら受け入れられるだろう」と不安になるかもしれません。でも、Rejectするのも戦略かもしれませんから、気にせず、1つだけ条件を変えて(価格ならほんのちょっと)もう一度オファーを出すのも手です。

ただし、他の買い手が現れて自分よりも売り手に有利なオファーを出していたら、そちらの買い手に物件が渡ってしまうかもしれません。あまり交渉テクニックに頼るよりも、自分の予算と希望条件をしっかりと把握して、現実的なオファーを出していく事が大切です。自分の予算がハッキリしていれば、それ以上の価格ではオファーできないと伝え、それ以外の条件を付けたら受け入れられないか、聞いてみるのも良いでしょう。

どうしても自分のオファーが受け入れられなければ、潔く諦めて他の物件を探す事も大切です。家自体にあまりにも感情移入して「どうしてもこの家でなくちゃ」という状態になると、交渉で不利になるばかりではなく、自分が決めた予算を超えてしまったり、不利な条件を受け入れたりする結果になってしまいます*2。最初のオファーを出す前に、どこまでなら譲歩できるかしっかり決めておけば、ズルズルと相手のペースにはまる事もないでしょう。

2. 売買契約

相手がオファーを受け入れたら、よほどの事がない限り、オファーで決められた条件で次々と手続きが進んでいきます。すぐに行うのは物件のインスペクションです。地域によっては物件の構造だけでなく、ペスト、ラドンガス、アスベストなどの検査を行います。インスペクションは売買契約を交わす前に行う必要がありますから、オファーが受け入れられたらすぐにインスペクターの予約をしましょう。インスペクションのときは自分も立会い、インスペクターの説明を直接受けるようにします。

インスペクションに問題がなければ売買契約を交わします。この際には手付金としていくらか払うことになります(例えば売買価格の5%など)。この手付金はエスクローアカウント(Escrow Account)に入れられ、クロージングの日まで売り手は手にする事はありません。ローンを組む場合はこの手付金は頭金の一部になります。

売買契約には、いくらで買うか、クロージング日、売買までに行うべき修理など、オファーで合意した内容が書かれます。ここで売り手が残していくべき電化製品など記入漏れがないか、じっくり読んで確認しましょう。

3. 利率のロック

売買契約が完了したら、住宅ローンを確保します。PreapprovalもしくはPrequalificationを既に取っていたなら、ローン会社に実際に売買契約が完了した事を伝え、必要な手続きをしてもらいます。

ローンを確保するときにその時点で利率を確定するか、利率の確定は後にする(Float Rate*3)か選択する事になります。Floatを選択した後、利率を確定する事を「Lock」といいます。利率のロックは有効期限が決まっていて、支払うポイントなどによって30日から長いものだと90日まであります。最低でもクロージングまでの期間が必要になります。何らかの理由でクロージングが伸びる可能性もあるので、費用が変わらなければ長いほうが良いでしょう。また、Rate lock feeというのを取られる場合がありますが、これが実際にはポイントである場合もあります。このFeeが掛かるのかどうか、どのような性質のものとして扱われるのか、事前に確認しましょう。

利率のロックは、1度だけしかできないもの、手数料を払えばできるもの、手数料無しで1度だけ変更できるもの、などがあります。利率は毎日(場合によっては数時間の間に)変わる事もあり、いつロックするかで毎月の支払額が変わってきます。ただ、素人が*4短期的な利率の変動を予測する事など不可能ですから、余り神経質にならずに適当なところでロックするのが良いでしょう。長期的に見て大きく利率が下がったなら、そのときにRefinanceを考えればいいのです。もし可能なら、利率が下がったときにもう一度ロックしなおす選択肢があるローンを探しておけば、少しは気が楽になります(手数料は高くなるかもしれません)。

4. クロージング前日

クロージングする直前(前日かその日の午前中など)に、最後にもう一度物件の状態を確認します。自分が住む家ならクロージングした後に引っ越すのですから、売り手のものが残っていないか、インスペクションした後に壊れたものがないか、テナントがいた場合はちゃんと出て行ったか、確認しておきましょう。

クロージングコストの正確な額はクロージング前日までにローン会社が教えてくれます*5。弁護士やローン会社によっては、クロージング当日に必要な合計額(頭金の残り、ローン手数料、弁護士への手数料など諸々の費用全て)を1枚の小切手で払えばいい場合もあります。もし、それぞれの費用ごとに支払う場合は、どの費用がBank Draft、Certified Checkなどで払わなければいけないのか、どの費用は個人の小切手で構わないのか、確認しましょう。個々に費用を払うとかなりの枚数の小切手を書きますから、小切手帳に必要枚数があるかもご確認ください。

5. やっとクロージング

クロージング当日は(郵送などで行うのでなければ)ひたすらサインをする作業になります。登記、住宅ローン、保険などさまざまな書類にサインしていき、小切手を書いていきます。現実的にはじっくり読んでからサインする時間はないのですが、気になるようであればどんな書類なのか、数字は合ってるか、くらいは確認しても良いでしょう。

いくつかの書類はNotarize(公証)する必要があり、そのためには写真つきの身分証明書を見せる必要があります。夫婦で所有する場合など、所有者になる全員が運転免許証などの身分証明書を持っている必要があり、サインしなければなりません。

鍵を売り手からもらい、書類が全部整ったら、晴れてその家は自分のものです。多くの人は、すぐに家の鍵を全部、取り替えます。あらかじめLocksmithに連絡しておいて、クロージング終了後に来てもらうように予約しておくと良いでしょう。

*1 : 売り手が受け入れるかどうかは別の話ですが。
*2 : 新しい家の感激なんて、3ヶ月も住めばなくなるのだから、という人もいます。
*3 : この「Float」というのはロックするまで利率が変わりうることを示しています。ローン期間中に利率が変わる「Adjustable」とは意味が違いますのでご注意を。
*4 : いえ、玄人(?)でも。
*5 : どうして直前にならないと正確な額が確定しないのか、不思議です。
Copyright (c) 2002 - 2008 Nobu - All rights reserved.