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リタイアメントプラン

1. IRAとは?

IRA(Individual Retirement Account)は労働収入*1があり条件を満たせば誰でも拠出できるリタイアメントプランです。拠出したお金とその運用益ともに非課税で運用でき、59 1/2歳*2以降に引き出す場合はその時点でのIncome Taxが掛かります。つまり、収入の一部を非課税して、それを運用して増やし、将来引き出すときに課税される仕組みです。この方式をTax Deferred(納税の先延ばし)といいます。

Tax Deferredは拠出する際の税金を先延ばしにできるので、お金に余裕がないときに拠出する場合に、その年の税額を減らせる事がメリットです。例えば$2000しか資金に余裕がなくても、税額を減らせるのでその分を積みまして、$2540($540は減税分*3)を拠出するといった事ができます。拠出するお金があまりなく、少しでも多く拠出するための方法としてはIRAが向いています。

Tax Deferredのデメリットは、(当然のことなのですが)引き出すときに課税される事でしょう。非課税で運用して増えたお金も引き出すときに課税されるので、絶対額としては多く税金を払う可能性があります。それでも運用益が今まで課税されなかった分、複利で増えてるはずですから、リタイアメントプランの外で普通に運用した場合よりは最終的な取り分は多くなります。考えなければいけないのはリタイアメントプランからの引き出し額には所得税率が適用される事です。もし、株をリタイアメントプランの外で運用した場合はキャピタルゲイン税になります。所得のレベルにもよりますが、キャピタルゲインは15%で課税(1年以上運用した場合)されますから*4、多くの人の場合、所得税率よりも低くなるのではないでしょうか。引き出すときの所得税率が高い場合や、将来、税金がいくらになるか分からないのは不安である、という場合は後述するRothIRAをお勧めします。

2. 拠出額

IRAへの拠出額の上限は下記のようになっています。これは一人あたりの上限額です。また、RothIRA(後述)と同じ年に拠出する場合は、IRAとRothの合計が上限を超えてはいけません。

IRAの拠出額の上限
50歳未満50歳以上
2007$4,000$5,000
2008$5,000$6,000
以降、インフレ率に応じて$500単位で増額

3. 年収制限

年収制限は会社が401(k)など他の Qualified Plan を提供しているか、納税区分(Married, Singleなど)、配偶者の会社のQualified Planなどにより違ってきます。この年収制限を越えた場合、一部または全額が控除の対象でなくなってしまいます。控除の対象でなくても上記に示した上限までは拠出できますが、控除にならないのならTraditional IRAの意味はなく、RothIRAに拠出しましょう。IRAの年収制限は少し複雑なので概要のみをまとめておきます。

雇用主がリタイアメントプランを提供していない場合

自分の雇用主がリタイアメントプランを提供していない場合、年収に関わらず拠出した全額を控除できます。正確に表現すると「Active Participant」でない場合は年収の制限がありません。自分がActive Participantに該当するかは雇用主(HR=人事)に確認してください。

401(k)などが提供されている場合

勤め先が401(k)など「Qualified Retirement Plan」を提供している場合は、IRAへの拠出が控除できるかどうかは年収で制限されます。年収、正確にはModified Adjusted Gross Income (MAGI) がフェーズアウト*5(Phase-Out)よりも低ければ、拠出額の全額が控除できます。フェーズアウトの上限よりも多ければ一切、控除できません。ちょうどフェーズアウトの中になる場合は、割合に応じて控除額が決まります。

Singleの場合の年収(MAGI)
この額まで100%控除可能この額を超えると控除なし
2007$50,000$60,000

Marriedの場合の年収(MAGI)
この額まで100%控除可能この額を超えると控除なし
2007$80,000$100,000

一方の配偶者だけ働いている場合

配偶者の一方だけが働いている場合、働いていない配偶者(Non-working Spouse)のIRAを別に作る事ができます。収入(正確には MAGI=Modified Adjusted Gross Income)が$156,000まではNon-Working SpouseのIRAへの拠出全額が控除できます。MAGIが$166,000を越えると一切控除はできず、その中間なら割合に応じて控除できます。もし雇用主がリタイアメントプランを提供していない場合は二人合わせて$8,000まで(50歳未満のカップルの2007年の場合)控除できる事になります*6

年収制限について正確に確かめるためにはVanguardのこのページを参考にしてください。下のほうにある「Traditional IRAs and Roth IRAs」を選択し、新しいウィンドウの3番目のリンク「Quick Facts About Starting a Vanguard Traditional IRA」をクリックすると控除になるケースを確定申告の区分(Filing Status)ごとに分けて説明があります。

*1 : 唯一の例外としてNon-working Spouseが拠出できる場合があります。
*2 : なぜかリタイアメント関係の年齢制限は1/2歳という半端がつく事が多いです。誰か、理由を知りませんか?
*3 : 所得税率を27%で計算
*4 : 税率は2006年現在。キャピタルゲインの税率は頻繁に変更されるので、将来に渡ってこの税率とは限りません。また、所得レベルにより、5%の場合もあります。
*5 : 英語の発音はフェイズアウトが近いですが、カタカナ表記はフェーズのほうが一般的なのでそれに従いました。皆さん、フェイズと発音しましょう(^^)
*6 : いずれの金額も2007年の場合
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